北米ギター放浪記 オクラホマシティーへ 2014年6月27日 朝食を御馳走になった後に次の目的地であるオクラホマシティーを目指して出発すると、バックミラーにJ氏が大袈裟に手を振っている姿が。会っている時は終始とても落着いた方だったのでアメリカ人でもこういう別れ方をする人がいるのかと思った矢先に携帯が鳴りました。J氏からでマイクスタンドを忘れたとのこと。 ナビによれば、デンバーからオクラホマシティーまでは677マイル(1090キロ)あります。幸い、オクラホマシティーには翌日の夕刻前に着けばよかったので、この日は行けるところまで行くことに。途中、貨物列車と並行する機会があったので撮影を始めましたが、先頭が地平線と一緒になっています。根岸線(京浜東北線)で例えれば、先頭車両が横浜駅に差し掛かった時に最後尾が石川町にいてもおかしくない長さです。エリザベス・コットンはこのような景色を見ながらあの有名な「Freight Train (貨物列車)」を書いたのか、などとまた空想に耽るのでした。 ネブラスカ、カンザス、オクラホマは、竜巻銀座と呼ばれる地域です。見たいけど巻き込まれたくないという微妙な心境で走らせていると、遠くにどす黒い雲から滝のように雨が降っているのが見えます。こういう景色は都会暮らしをしているとまずお目にかかれません。ただ、走っている道路がそちらの方に向かっている時はあまりいい気分はしません。 結局、距離的にちょうど中間地点となるカンザス州へイズというところで一泊することに。コロラドに向かっている時にあった不安はこの時点ではすっかり消えていました。気分はまさに「とかく、西に行きましても、東に行きましても、土地土地のお兄貴さんお姐さんにごやっかいかけがちになる若造です。以後、見苦しき面体、お見知りおかれまして今日こう万端ひきたってよろしくおたの申します。」です(寅さん主題歌内の口上。若造ではありませんが...)。 *文中に登場する人物は、本人の確認が取れるまではイニシャル表記にしてあります。 |
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はじめに
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