北米ギター放浪記 アルバカーキ 2014年6月23日 二度目の空振りとなったツーソンのモーテルを朝7時過ぎに出発し、次の目的地であるニューメキシコ州アルバカーキを目指しました。ナビで約7時間と出たので、今までの経験から、10時間以上は掛かると踏んだのです。運転中は、ハンディカムをすぐ撮影できる状態でスタンバイしておき、退屈になると録画していました。教習所でつい一月ほど前に何度か叱られたのがこの片手運転だったのですが、それももう遠い昔のことのようでした。 私は小さい頃から西部劇が大好きで、小学生の頃にはいつか必ずアメリカに行くと決めていたのでした。海外旅行はまだ贅沢な時代だったので、ほとんど夢のようなものでした。中学を受験したのも、その学校が毎年の遠足や修学旅行をしない代わりに、中学から高校に移る春先にアメリカ研修旅行があると聞いたからでした。筆記試験はまったくダメでしたが、面接で院長先生から「君はなぜこの学校に来たいと思ったのかな?」と尋ねられ「アメリカに行きたいからです」と即答したから入れてもらえたと今でも思っています。その後、昔の西部劇では当然だった「騎兵隊=正義、インディアン=悪」という設定のおかしさに気付き、それ以降はまったく見なくなりました。巨人戦しか流さなかった当時のプロ野球中継にも同じようなキナ臭さを感じます。 ニューメキシコ州アルバカーキと聞き、まず連想したのは「暑いところ」でした。アリゾナ州ツーソンも同じようなイメージでしたが、特に夜はそれほどの暑さではありませんでした。しかし、アルバカーキに関しては思い込みは見事に裏切られました。避暑地のようなところで、夜は寒いぐらいだったのです。聞くと、標高1,700メートルの高地だとのこと。 この日お世話になるD氏の家には、夜の7時頃に到着し、彼のご両親とお姉さんの計4名を前にハウスコンサートを行いました。終演後にご両親とお姉さんは帰宅し、ウッドベースを弾くというD氏と深夜までジャムセッションと相成りました。ソロギター弾きはセッションをする機会が少ないので、こういうのは大変勉強になります。 *文中に登場する人物は、本人の確認が取れるまではイニシャル表記にしてあります。 |
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はじめに
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